SIP入門 (第2回 リクエストと応答)
●SIPメソッド(リクエスト)
SIPは『通話を始めたい』とか、『通話終了』などの意味をテキスト文字列によって伝える。このため、テキストベースプロトコルと呼ばれる。そして、SIPにはメソッドと呼ばれる信号が決められている。
<SIPメソッド(リクエスト)>
・INVITE (セッションへの招待)
・ACK (応答信号受信)
・BYE (セッションの終了)
・CANCEL (セッションへの招待の取り消し)
・OPTIONS(能力問い合わせ)
・UPDATE (セッションの更新)
他
セッションとは、とりあえず、ここでは電話における通話状態をイメージしてほしい。(厳密には違うが大体合ってる。詳しくは後で述べていくことにする)これらのメソッドは、信号の受け手に要求を行うものであることからリクエストとも呼ばれる。
●応答
SIPの場合、信号機と異なる点がある。信号機の場合には、赤信号で『停止』という意味を、信号機からドライバーや歩行者に一方的に伝えればよかった。逆に歩行者から信号機に対して、『今、急いでいるから、青信号に変えてくれ』ということを伝えることはできない。
しかし、SIPの場合には、『セッションへの招待』を意味するリクエストは、あくまで依頼を行う信号なので、この信号を受けた側には、受け入れるか、拒否するかを選択する権利がある。そうなので、リクエストを受けた人から、リクエストを送った人に対して、『承諾』『拒否』という応答も伝える必要がある。そこでSIPでは、リクエストに対する応答信号が下記のように決められている。
<応答信号>
100~199:暫定応答
200~299:成功
300~399:リダイレクト(他の場所を指し示す)
400~699:失敗
SIPではセッションの開始、変更、終了などの要求を意味するリクエストとそれに対する応答信号をお互いに送りあうことによって、セッションの制御を行っている。
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